2020年4月15日水曜日

武蔵野稜墓地



大正天皇陵「多摩稜」(たいしょうてんのうりょう・たまのみささぎ)である。



貞明皇后稜「多摩東稜」(ていめいこうごうりょう・たまのひがしのみささぎ」である。



昭和天皇陵「武蔵野稜」(しょうわてんのうりょう・むさしののみささぎ」である。



香淳皇后稜「武蔵野東稜」(こうじゅんこうごうりょう・むさしののひがしのみささぎ)である。


武蔵陵墓地(むさしりょうぼち)は、東京都八王子市長房町にある皇室墓地である。


大正天皇陵・貞明皇后陵・昭和天皇陵・香淳皇后陵の4陵が造営され、 昭和天皇陵が造営される以前は多摩御陵(たまごりょう)と称しており、現在でも通称として使われているのである。


新型コロナウイルスの猛威が世界中を襲い、日本もさらなる危機に見舞われることが必定の昨今、天下の霊能者象師匠におかれましては疫病退散の厄払いを日本の神の頂点を極める一族であらせられる天皇家の墓に詣でて祈願祈祷の運びと相成りましたのである。


てなことで来てみたら、コロナ自粛でだーれもいないのである。

そらそうだ。

だーれもいないから、感染することも感染させることもないので、実にさわやかに疫病退散さらには国家安寧を祈願できるわけである。


もちろん、日本国民の代表としての祈願であるが、我らが民族のお館様の天皇一族とはいえどもそこはそれ親しき中にも礼儀ありで、お願いするてなことをすればたちどころに神罰てきめんは言うまでもないことである。


神に祈るときは「ありがたいありがたい」の一点張りが必ずやこの災難危難を救う手立てのお題目であるので、ここはひとつ気合を入れて、1万回の奏上を決心して来たのであるが、御陵の広さに圧倒されて100回ぐらいということにしたのであるが、御陵の広さとなんの関係があるんだといわれれば知らんがなである。



まあ、それはそれで100回でも象気功タームの「やらないよりはマシ」を合言葉に心の安らぎはいかんともしがたく、今日も元気だ飯がうまいと言える世の中に戻すべく「ありがたいありがたい」と声の限りに絶叫していたら、マスクをした警備のおまわりさんがとんできて職質されたのである。


住所と氏名を名乗って免許証を見せて無事開放されたのであるが、くれぐれもコロナで誰もいないと思っていると多摩御陵警備派出所のおまわりさんがうろうろしてるので大声でわけのわからないことをわめくのは禁物である。


それで職質ついでにおまわりさんに聞いたら、コロナ以前はそれなりの賑わいであったという話を聞いて、それでは観光バスなんかも来るのかどうか聞こうと思ったら、警備の交代ということでさっさと逃げて行かれたのである。

コロナ感染を避けるべく職質も最小限で世間話なんかに応じてはいけないのは当たり前であるが、本当に交代かもしれないのは言うまでもないことである。


もちろん、この後ろ姿はあたしではなく知らないおじさんであるが、感染を防ぐべく、おじさんに話しかけることはご遠慮申し上げたのは言うまでもないことである。


さすがは日本国民の頂点、八百万の神の頂点の一族であるから、その墓陵は広大で手入れも行き届き、植木屋さんも大変だろうと感嘆しつつ、わが株御殿の十万坪の庭園に引けをとらない威容であるなあと嘆息を漏らしたのである。

誰が十万坪だ。


こんな景色を無料で独り占めできる幸せに心も震えつつ、とにもかくにも拝んどけ拝んどけである。


そんなこんなで「ありがたいありがたい」のお題目も50回目あたりから飽きてきたので、「いたがりあいたがりあ」と逆さ言葉でおまわりさんに聞こえないように唱えていたら、神罰でアタマが痛くなってきたので墓前の砂利に土下座して「めんごめんご」と誤ったら手も膝も砂利でじゃりじゃりになったのである。


てきとーなこと書くんじゃないと言われるとぐうの音もまーの音も出ないが、まーの音ってなんだ?


終わり。

ありがたいありがたい。


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